まだ見ぬ世界の大学へ(海外大学進学説明会・海外協定大学推薦制度説明会実施)、そして、見てきた世界で(アイルランド1年間留学報告)。

[国際交流]

 新学年が始まってひと月半。新しい環境にもなじみ、それぞれの学年で将来について、進学について考える機会も多くなってきた頃、校内にて「海外大学進学説明会」および「海外協定大学推薦制度説明会」が実施されました。

 5月24日(土)に行われた「海外大学進学説明会」では、MEC・留学アドバイザーの白井優路氏より、海外の大学に進学する際のスケジュールや進学するために必要な要件など、基本的な事項が説明された後、具体的なオーストラリア・ニュージーランドの大学を例にとった入学から卒業後までのロードマップが示されました。大学毎の特色や強み、留学費用や大学のキャンパスがある都市の説明などもあり、実際の留学生活をイメージしやすい説明会でした。

 また、その翌週31日(土)には「海外協定大学推薦制度説明会」が実施されました。当日はISAより海外大学進学アドバイザーの井内千穂氏においでいただき、東洋高校が協定を結んでいる海外大学の推薦制度に関するお話をいただきました。東洋高校ではISAのほかにもUPAAなど、いくつかのエージェントを仲介として海外大学に進学できるルートがあります。3年生の12月までに海外大学の合格が約束されたうえで日本国内大学との併願ができたり、返済不要の奨学金(一例として年間の授業料・滞在費のうち66%の奨学金を受け取ることができる大学などの紹介がありました)を貰えたりするなど、多くの特典を得ながら学校長の推薦のみで海外大学に進学することができます。アメリカ・イギリス・カナダ・オーストラリア・ニュージーランド・シンガポール・マレーシアなど、100校以上の大学へ、煩わしい手続きをすることなしに留学できる制度があることが説明されました。また、国際理解教育担当の永田先生からは、東洋高校と海外大学とが直接約束を締結しているルートもあり、東洋高校の卒業生は様々な海外大学から奨学金を貰うことができるということなども紹介されました。

 両日ともに、説明会終了後も残って熱心に質問をされる保護者・生徒の姿の見られるような、大学留学に対する関心の高い皆さんの集まる説明会となりました。

 

 週が明けた6月2日(月)には、アイルランドに1年間留学していた生徒のうち2名が帰国し、5日(木)に元気な笑顔で留学中の様子を語ってくれました(あと1名は後日、別便で帰国する予定です)。

 1年生の8月に留学し、2年生のクラスに戻ってきた部谷君と薬師寺君。留学直後、ミドルトンカレッジ到着早々の寮でのミーティングでもホームステイ先でも、何を言われているのか聞き取れず不安の中で留学がスタートしたようですが、留学も中盤になると話を聞き取れるようになり、自分から話しかけられるようになったり、友達ができるようになったりといった変化があったようです。「友達ができ、周囲からミドルトンの生徒の一人として見られるようになった」といった言葉が印象的でした。

 彼らが話してくれたのは、英会話の能力を得たということよりも、「外に出る自信を身につけた」、「何でも自分で解決しなければならないという「独立力」を身につけた」ということでした。「それまで自分を覆っていた殻の外に出られたことが実感できるようになったため、大人になっても、何にでもチャレンジできる自信がついた」という言葉や「これまで経験したことがないようなことにも挑戦できるようになった」という力強い言葉も聞くことができました。今後に関しては、「身につけた英語力を武器にして、何かできることをやってみたい」(部谷君)、「英語を話す、様々な国の人と関わってみたい。アジアで英語の通じる国を一人で旅してみたい」、「多くの人に助けられたことで、人として成長することができた。これからは、周囲の困っている人たちを助けることでその恩返しがしたい」(薬師寺君)という希望を語ってくれました。

 「これから留学をする(したい)生徒に伝えたいことは?」と尋ねると、二人とも「留学するときの動機は単純なもので良い。とりあえずチャレンジする・行動するといった気持ちが大切だと思う」といった返事がありました。最後に親への感謝の言葉を語ってくれたのも、二人に共通することでした。「貴重な体験ができたのは親のおかげ」ということや「メンタル的でも助けてもらった。留学の途中、親からメッセージを貰ったが、あのメッセージがなかったら、メンタル面で潰れていたと思う」ということを話してくれました。

 笑顔で報告をしてくれた二人からは、精神的に成長した強さが溢れ出ていました。

 異国で一人過ごし、自分の殻に閉じこもらずに様々なことに挑戦してきた1年間。決してお金では買えない強さ・逞しさを身につけた二人の将来が、楽しみでなりません。