探究ゼミが研究成果報告会に参加しました。
3月11日(水)、文京学院大学女子高等学校にて開催された研究成果報告会に、探究ゼミの発表希望者15名が参加しました。今回はポスター発表形式での参加となり、生徒たちはこれまで取り組んできた探究活動の成果を、他校の生徒や教員に向けて発信しました。
探究ゼミでは、企業と協働しながら課題設定から提案、実証までを行うプロジェクトを展開しています。今回の報告会では、プロジェクト実践の成果として、2つのテーマについて発表を行いました。なお、各発表の内容については、要旨集に掲載された原稿を本記事の最後に掲載しています。
ポスター発表は、発表者が自ら行動しなければ対話が生まれにくい形式でもあります。そのため本校では、発表に向けて生徒たちにいくつかの点を事前に伝えました。まず、自分から積極的に来場者へ声をかけることの重要性です。内容を伝えることに加え、人との対話そのものが発表の価値であることを共有しました。また、来場者からの質問には丁寧に向き合う姿勢も大切にするよう努めました。活動の背景や進め方など、生徒にとっては当たり前に感じられる内容であっても、相手は何も知らない立場であることを理解し、誠実に説明することが発表における基本であることを確認しました。さらに、他校の探究活動を積極的に観察し、対話を通して学びを広げることも大切な目的であることを伝えました。
こうした意識づけは当日の発表にもよく表れており、生徒たちは自ら来場者に声をかけながら対話を重ね、意見交換を通して実践内容への理解をさらに深めていく様子が見られました。他校の多様な探究実践に触れたことも、生徒にとって大きな刺激となり、自分たちの活動を客観的に見つめ直す機会となりました。
今回の研究成果報告会への参加は、生徒にとって、自らの実践を外部に向けて発信する機会であると同時に、他校の実践から学びを得る機会となりました。本校では今後も、実社会と結びついた探究活動の充実を図り、生徒一人ひとりが主体的に学び続ける力の育成に取り組んでいきます。
<以下、要旨集に掲載された原稿>
・発表テーマ1「企業向け・消費者向け二方向から考える事業成長の探究」
本探究活動では、ミャンマーの伝統工芸を活かした「dacco.myanmar」と共に、企業向け(toB)と消費者向け(toC)の二方向から売上向上の方法を探究した。現状分析では、日本国内での売上が黒字ぎりぎりであり、安定した収益を構築することが課題であることが分かった。そこでtoBの施策として、業者との提携数を増やすことを提案し、企業へ直接交渉することを目指している。一方、toCは大学生への認知拡大に着目し、大学生が主体となって運営するポップアップイベントの実施を提案し実行に移した。実際に全員でポップアップイベントを行い、商品展示を通して認知を広げる取り組みを行った。またアンケートを通して、デザインや価格などが購買意欲に影響する要因であることを分析した。これらの結果を踏まえ、引き続き企業へのヒアリングを進め、商品の価値を広げる方法を考えていく予定である。
・発表テーマ2「カフェとの協働によるユーザー調査に基づいた居場所価値創出の探究」
本探究活動では、カフェ「Think Coffee」との協働を通して、利用者同士の交流を生み出す新しい居場所価値の創出を目指した。Think Coffeeは、作業・読書・会話など多様な目的を持つ利用者を受け入れる空間であり、その特徴を生かしながら、交流を促進する仕組みを検討した。まず来店者へのインタビュー調査を行い、利用目的や店舗の魅力について分析した。その結果、「雰囲気」や「作業に適した空間」といった価値を損なわずに交流を生む仕掛けが必要であることが分かった。そこで、本を用いて交流を生み出すことを提案した。また、利用者は本を手に取り、感想等を付箋に書いて共有し、他者のコメントを読むことで対話が生まれる仕組みを考案した。これから実際に本棚を設置し、利用者へのインタビューによって体験価値の向上が行われたかどうかを検証する予定である。
