校長贅言2-24 生徒考案のスムージーが商品化されました

 4月18日(土)13時過ぎに2階カフェテリアに集合し、2・3年生9名で巣鴨のとげぬき地蔵通りにあるガモール堂を訪れました。

 ガモール堂とは「カフェの経営を通じて地域課題の解決に取り組むプロジェクトとして大正大学地域創生学科の学生が授業で運営しているお店」で、今回は、昨年12月に、廃棄食材の削減を考慮したスムージーの考案をする探究活動でお邪魔した場所への再訪です。前回は、市場に出回ることなく廃棄されてしまう食材を使った商品を販売することによって、生産農家のためにもなるということや、実際に商品を売るためにはどのような戦略・工夫が必要なのかということなどを教えていただき、実際に商品として売り出されているスムージーをご馳走になりました。その際に生徒たち自身が考案したスムージーのレシピを、ご教授いただいた大正大学地域創生学部の高柳先生に後日お送りし、様々なご助言をいただくことができました。たとえば、ある班ではスムージーの上に水飴を加える案を出したのですが、冷たいスムージーの上では水飴が固まってしまいスムージーとしては飲むことができないというご指摘を、食材にさくらんぼを提案した班には、種を取り除く作業にかかる手間ひまを考えると、使うことは現実的ではないというご指摘をいただきました。ただ、その際に出したそれぞれの班のアイディアが、これからのレシピ考案のヒントになるという暖かい言葉もいただき、さらに生徒たちが考案したレシピの一つを実際に商品として売り出したいというお話をいただきました。もともと、「3〜4月に市場に出回っている食材を使ったレシピを考案する」というコンセプトでしたので、「ガモール堂が新装開店して間もない4月中旬にいらっしゃいませんか?」という高柳先生からのお声掛けもあり、今回自分たちの考案したスムージーが売り出されている様子を見に伺ったという次第です。

 ガモールマルシェに着くと、入り口では大学生が呼び込みをしていました。高柳先生のゼミを履修し、ガモール堂プロジェクトに参加している大学生です。マルシェの店内の奥まった場所に、ガモール堂のスムージーコーナーはありました。リニューアルオープンをしたばかりでまだ「仮住まい」といった様子でしたが、高柳先生は、「ゆくゆくはGong cha(ゴンチャ)に負けない店にする」と笑顔でおっしゃっていました。「これからどんどん変わって行く姿が見られると思うので、ぜひ今後も発展する様子を見に遊びに来てください」という高柳先生のお話に、生徒たちも頷いていました。

 生徒たちが考案した「りんごといちごのスムージー」は売り出されたばかりのお試し期間でしたので、当日は10杯のみの限定販売でしたが、生徒が到着したときにはすでに6杯が販売されていました。東洋生発案の「りんごといちごのスムージー」は、下層がりんご、上層がいちごという2層仕立てのスムージーです。別々のミキサーで食材を加工し、2層を混ぜて飲むことでグラデーションになるのを楽しむといった面白さがあります。生徒が出したアイディアでは水飴を使うことになっていましたが、今回は水飴の代わりに蜂蜜が使われていました。使用するりんごといちごは適当な大きさにカットされ、冷凍保存されていたものを使うので食料の廃棄がありません。高柳先生曰く、セブンイレブンも同じ発想で廃棄食材を減らしているということでした。

 午前中に購入したお客さんの中には、店内に戻り「美味しかった」とわざわざ伝えてくださった方もいたということでした。

 今回、ガモール堂が「ガモールマルシェ」店内の仮住まいであったため、お客さんの邪魔にならないように東洋生は2班に分かれて実際にスムージーが出来上がり、販売される様子を見学しました。見学している班と別の班は、近くの教室内で自分たちの考案したスムージーを試飲させていただきました。実際に飲んだスムージーは、果物本来の甘さを感じることができる美味しさでした。販売価格の500円という値段に関しても高柳先生からの問いかけがあり、「高校生が買うには高い」という意見や「この量なら安い」などといった意見が出されました。価格の設定は、どういうお客さん(高校生、お年寄り、インバウンドの旅行客など)をターゲットにするかによって考える必要があるということも教えていただきました。また、「スムージー」という名前もお年寄りには耳馴染みがないため、お年寄りをターゲットにするのであれば、新しくわかりやすい商品名を考案する必要があるかもしれないということなども話されました。スムージー一つの販売に関しても、様々な角度からの考察が必要だということがよくわかりました。

 食品廃棄を減らしつつ、マーケティング戦略を考えるといった時間を過ごし、試飲をした後は、店頭で売り込みの体験をすることになりました。3年生は勉強があるということで、2年生の2名が残り、お客さんの呼び込みに挑戦しました。呼び込みのコツも高柳先生に教えていただきました。呼び込む際にはどのような言葉が魅力的なのか(暑い日には「よく冷えた」という言葉や今回の商品で言えば「限定」という言葉など)を考えたうえで、言葉を選ばなければなりません。お店のユニフォームであるキャップとエプロンを身につけ、店頭に立った東洋生は道行く人たちにしっかりと商品をアピールしていました。その声掛けの成果か(?)、限定スムージーはすぐに売り切れてしまいました。

 地域創生、廃棄食材削減、マーケティング戦略などを学び、自分たちで考案したメニューを商品化することのできた今回の一連の探究活動が、参加した生徒たちの進路選択に少しでも役立つことを願っています。

 

 以下に、参加した生徒たちの感想の一部をご紹介します(原文ママ)。

 

・前回参加した時に考案したスムージーが商品化するという連絡が先生から来た際は本当に驚きました。そして今回ガモール堂に足を運んで、お店でメニュー表記や実際のスムージーを目にして、私たちの案が現実になっていて喜びが込み上げてきました。また、試飲させていただいたスムージーは本当に美味しく、それを今回のカフェ研修の仲間と「おいしいね」と感想を言い合いながら味わえたことで大きな達成感を感じました。前回と今回で大学の学びを実際に体験できたこの研修を通して自分の進路と日々の食生活について考えを深めるきっかけになりました。私たちの案から1つの商品を作ってくださったガモール堂の皆さんには心から感謝しています。参加することができて本当によかったです。

 

・今回は前回提案したスムージーをいただけた。下にりんご、上にいちごとりんごのスムージーという二層構造になっている少し新しいものとなっていた。いちごのつぶつぶ感とりんごの果肉の食感が食べてて楽しかった。10杯限定で売らせてもらって完売したことが個人的には嬉しかった。また店頭に立って集客するとき、最初は少し恥ずかしさがあったけど自分の声掛けで店に寄ってくれるとやりがいをすごく感じた。集客から15分で残りの4杯が完売したことを聞いてお客さんが考案したスムージーを飲んでくれて良い経験になったと思った。

 

・実際に考えたものを形にしてもらえて感動しました。今回飲んだりんごといちごのスムージーは2層仕立てということで、従来のものとは違い、目でも楽しめるものになっていたので、若者たちの興味を引く率が少し上がるのではないかと思いました。また、アンテナショップの奥にあるという理由で、お店の前で呼び込みをしたり、スムージーを売っている場所の外観を改善したい(目指せゴンチャ)と言っていて、確かに外観がおしゃれだと買ってみたいと思うので、お店の外観なども売上に大きく関わっているんだなとわかりました。得られたものがたくさんあったのでこの体験に参加して良かったと思いました。

 

・今回の探究活動では、自分たちの意見が反映されたスムージーを試飲することが出来ました。前回真剣にグループで話し合った結果が上手い具合に商品へ落とし込んであって感動しました。そして、スムージーが実際に売れていくのがとても嬉しかったです。また、大学の先生からマーケティングについての話も聞くことができてより商学部に興味が湧きました。