陽翠の夏のコンクールを振り返って

[吹奏楽部]

こんにちは。
東洋高校吹奏楽部 陽翠の代 セクションリーダーです。

今回は、陽翠の代のはじまりから夏のコンクールまでについて、普段音楽面のサポートをしている私たちの視点でお話ししたいと思います。

2022年5月、私たちの夏が始まりました。炎舞の代から陽翠の代へと移り変わり、新体制ミーティングで「夏の吹奏楽コンクールで東日本大会に出場する」「まじこめ(周りを見て行動する、時間管理、コミュニケーション、メリハリ)」という目標を掲げました。

東日本部門に出場できるのは、一団体わずか30名。昨年出場したA部門とは大きく異なり、1人1人の技量が大きく試される編成でした。

東日本に行くために何が必要なのか考え、様々な取り組みにチャレンジしました。
新たに取り入れた練習の1つに、「あさトレ」があります。ここに組み込まれている練習では楽器を使わない一方で、全力で眉毛を動かしたり、普段よりも1トーンも2トーンも高い声で発声をしたりと、自分の殻をどれだけ破ることができるかが鍵になるメニューばかりです。「心が折れそうになっても笑顔を忘れないで欲しい」「部を盛り上げるためには1人1人の存在が欠かせない」ということをこの練習で感じ取ってもらえるよう、私たちセクションリーダーは日々、声かけをしています。


コンクールで演奏した曲は、アメリカの作曲家ロジャー・シシーが作曲した「組曲『虫』」です。

6つの楽章の中から

Ⅰ Prelude 前奏曲
Ⅲ Praying Mantis 祈りを捧げるカマキリ
Ⅳ Black Widow Spider クロゴケ蜘蛛
Ⅵ Army Ants 軍隊アリ

を演奏しました。

1つのパートの人数が少ない分、パートを超えたアンサンブルを求められる場面がたくさんありました。音程だけでなく、音色やフレーズ感の統一、グルーヴの作り方など、一見すると当たり前に思えることにこそ、こだわりを持って練習を積み重ねました。
行動面においても、それは同じことでした。「感謝の心を忘れない」、「相手を想ったコミュニケーションを」、「全ては音楽のために」。
つまずく度に話し合って互いの心を見つめ、不安を自信へ変えようと、確認を大切にした日々でした。


8月10日の予選では、程よい緊張感の中で演奏することができました。新たな課題も見つかりましたが、「強くなれた」と感じることのできた部員も多かったように思います。結果は、学校に戻ってから全員で見ました。音楽室のスクリーンに「東洋高等学校 金 代表選考会」という文字が映し出され、涙が溢れました。自分たちのやってきたことは間違っていなかった。自然とそう思えました。

迎えた8月15日。本選の舞台は厳しいものになりました。これまで作り上げてきたことを出し切れず、学校へ戻っても10日の日に感じた高揚感はあまりありませんでした。

予選にて金賞代表獲得、本選では代表の上位3校にあと少しのところで及びませんでした。目標としていた東日本大会の舞台に駒を進めることができなかったこと、それが唯一の心残りです。それでも、みんなと新潟の大自然の中で練習したこと、金賞代表を獲ってみんなで抱き合ったこと、数えきれないほどの思い出と経験が私たちの心の中で輝き続けています。


今年はコンクールも有観客での開催となり、会場にもたくさんの先生方や先輩方、保護者の方が駆けつけて下さいました。応援して下さった皆様、本当にありがとうございました。

ひと夏を駆け抜けた、陽翠の代 第I楽章。これからも、私たちは進化し続けます。

引き続き、陽翠の代 第Ⅱ楽章もよろしくお願いいたします。


陽翠の代 
  木管セクションリーダー 岡
  金管セクションリーダー 金森
 打楽器セクションリーダー 市川